新潟県公立高校入試の各教科の問題分析と対策

問題集など

新潟県の公立高校入試の出題内容について、過去の出題に比べて近年は出題の傾向に変化が出てきました。 ここでは各教科の入試問題について、長年にわたって家庭教師の仕事に携わってきた立場から、 出題のねらいと共に配点や内容を詳しく分析をし、そのための対策方法をまとめてみました。 これから多くの受験生が立ち向かう新潟県公立高校入試に向けて、 現在行っている自分の勉強方法を振り返って考えたり、 今後の受験勉強の参考に役立てていただけたらと思います。

近年の新潟県公立高校入試の各教科の傾向と出題のねらい

『国語』

漢字・文法 漢字の読み取り  漢字の書き取り  適語補充  敬語・正しい表現
文学的文章 語句の意味  歴史的かなづかい  文学史  表現の特色  適語補充  傍線部解釈(選択式)  傍線部解釈(記述式)  和歌俳句の鑑賞
説明的文章 語句の意味  適語補充  傍線部解釈(選択式)  傍線部解釈(記述式)  文脈把握  意見作文
出題のねらい 中学校3年間で学習してきた漢字の意味を理解した上で正しく読み書きすること。 文章の展開や文脈に応じて、主題や内容を正確に理解しながら読み取ったり、 登場人物の考え方や心情を捉え、主題に関する語句を用いて、 読み取った内容を設問に応じて正確に表現する力あるのかを中心に見ようとしています。

『数学』

式・計算 計算  方程式  不等式  文字式  証明
関数 座標  比例・反比例  一次関数  Y=ax2
図形 作図  空間図形  平行線と多角形  図形の証明  平行線と線分比  円の性質  三平方の定理  図形の計量
資料の活用 確率の基本問  資料の活用・標本調査問題  いろいろな確率の問題
出題のねらい 数や文字を使って正確に計算する力とこれらを利用した考え方をわかり易く献血に説明しながら解く力。 各単元の基本事項や性質を深く理解し、論理的に考察して筋道を立てて表現したり、 的確かつ正確に処理する計算力が求められています。

『英語』

語彙・文法 単語を適切な形に変える
リスニング 文・語句の選択  英語で穴埋めする  絵や図を選択する  絵や図を読み取る
長文読解 英語の質問に英語で答える  内容・気持ち・理由を答える  本文の内容に合う文を選ぶ  長文中の単語の並べ替え  長文中の空欄に入る文を選ぶ  長文中に単語を選択・補充する  文を入れる位置を変える  下線部の内容を答える  日本語の質問に日本語で答える
英作文 与えられたテーマについて書く  日本文を英語にする
出題のねらい 話される英語の内容を正確に聞き取ることが出来る力。 英語の仕組みや働きに注意を払いながら、まとまりのある英文の内容を正しく捉えて読み取る力。 英文の内容や自分の意見や考えに対して、英語を用いて正しく表現する力を見ようとしています。

『理科』

物 理 力のはたらき  光と音  電気回路と電力・熱量  物体の運動  仕事・仕事率
化 学 水溶液・気体  物質の分解と化合  電池とイオン・中和  化学変化と物質の質量
生 物 植物の生活と種類  動物の種類とからだ  生物のつながり  消化・吸収  遺伝・細胞分裂
地 学 地層・岩石  飽和水状液と雲・天気の変化  太陽の日周運動・季節の変化  太陽系  星の世界・星の見え方
出題のねらい 理科の各分野の基礎的内容や自然の事物・現象について正しく理解をし、 その内容を活用する力や実験・観察の結果を分析して捉えて科学的な視点で追及しようとする力。 また総合的に考察した内容について、自分の考えをまとめて、表現することが出来る力を見ようとしています。

『社会』

地 理 世界のすがた  時差  日本のすがた  地形図の読み取り  自然環境  人口  産業  貿易・地域の結びつき
歴 史 古代・中世  近世・近代  現代  日本の政治・経済  日本の社会・文化  日本の外交  世界の政治・経済  世界の社会・文化  年代順への理解
公 民 日本国憲法・基本的人権・社会保障  日本国憲法と三権分立  地方自治  家計と消費生活・企業  金融・財政  世界経済  国際収支と日本経済の問題  国際社会と平和
出題のねらい 各分野における仕組みや内容・特徴について、正しく理解をし、 グラフや写真などの資料を利用して内容を詳しく考察して、 わかり易く簡潔に自分の言葉でまとめ上げる記述的な表現力を見ようとしています。

近年の新潟県公立高校入試の分析

ここでは近年に出題された新潟県の公立高校入試問題の分析をしてみたいと思います。 (今回は平成28年度の分析)

<国語>

大問が4問で、配点はそれぞれ20点、14点、30点、36点。 大問1は漢字だけで20点分と他の都道府県の公立入試問題と比べると、高配点になっています。 読みが同じで意味の異なるものや漢字のとめ、はらいには特に注意をして確実に得点を積み重ねたい問題です。 大問2は例年、「随筆」か「小説」が出題されます。

内容は本文中の語句の意味や文法に関する問題、内容を記号選択させるもの、 記述問題ではでは20字以内で内容を抜き出すものが出ています。 大問3は「古典」では、歴史的仮名遣いや記号で内容を選択させるものから、 現代文よりも多い30字以内で具体的な内容を記述させるものまで出題されます。 大問4は「論説文」が出題され、接続詞や内容についての記号選択から最大60字以内で設問に対して記述で答える問題が2問出ています。

新潟県の国語は、他の都道府県に比べて漢字の問題が全得点の5分の1を占める 20点分と高配点になっている点と、古典の配点も30点分と論説文に次ぐ高配点となっています。 古典は本文を読む前に注をしっかりと確認し、 登場人物の主語を補いながら丁寧に読み進めていきたいところです。 中でも大問3の古典の設問に30字以内で、大問4の設問で50字前後の記述をさせる設問が後半に続くので、 時間配分には大いに注意が必要だと思います。

<数学>

大問が6問で、文章題と作図も含めて小問は23問。 配点はそれぞれ31点、20点、6点、12点、16点、15点。 内容はそれぞれ計算問題と各単元の基本レベルの小問集合、 確率や方程式・関数などの基本問題、作図、証明問題、3問構成の関数の文章題、方程式を利用した規則性の問題、空間図形の計量問題。 新潟県公立高校入試の数学では、各分野からバランスよく基本・標準・発展問題が出題されています。

大問1は、最初の6問は中1の正・負の数から中3の2次方程式までの計算問題で配点は18点。 (7)~(10)と大問2までは、関数、角度、確率、資料の整理などの標準的な問題。 特に作図は5点と高配点なので、必ず押さえておきたい問題です。 大問3の証明問題は6点と高配点ですが、見通しがうまく立たずに時間がかかってしまうと、 後半の問題を解く時間が限られてくるので、最後に手をつけるのも有効かと思います。

大問4以降は問題文が長くて一見すると難しく感じるかもしれませんが、 (1)は比較的基本てきな問題が多いので、確実に得点しておきたいです。 (3)に関しては5点と確かに高配点ですが、標準的な問題の多い(2)の4点に比べると大差がありません。 しかし、所要する時間はそれ以上なので、とりあえず(2)までを解き進め、 残り時間で(3)の解くことが制限時間内に出来るだけ得点を伸ばすためには近道だと思います。

<英語>

大問4問で配点はそれぞれ32点、28点、10点、30点。 大問1は「リスニング」で、新潟県の設問の特徴は3つあります。 ①放送された英語の内容から問題にある英文を選択する。②イラストや地図をもとに選択する。 ③放送された英語をもとに空欄に記述で答える。 大問2は「対話文」で、全文の語数は350~400語程度で登場人物が2~3人程度。 登場人物が2~3人程度なので、内容が比較的掴み易くなっています。

設問内容は空欄補充、整序問題、内容選択、日本語で具体的に説明するものまで。 大問3は「テーマ英作文」で、テーマに沿って5行以内で書くものや、 対話文が成立するように質問文を英語で書かせたり、紹介文を3行以内で書くもの。 大問4は「長文」で、例年の500~550語程。 指示語や英文に対して日本語で具体的に答えるもの、内容選択、英問英答まで。 中でも日本語で説明する問題は、全体的に内容を捉えていないと減点されるので、 丁寧に考えて答えたいところです。

リスニングの配点が32点と大問4つの中で最も高配点になっています。 これは文科省が掲げている実用的な英語力の獲得に因んでいることや、 センター試験でリスニングが必須となってから長年経つ影響もあるのだと考えられます。 長文の内容自体は標準的なものですが、英語力だけでなく、読み取った内容について、 具体的に日本語で答えさせるといった国語力も必要となってきますから、 普段から聞かれたことについて、明確に表現する訓練が必要となります。

<理科>

大問8問で、物理・化学・生物・地学の各分野から2問ずつ、 大問6は融合問題が出題。配点はそれぞれ10点から14点です。 設問数は30個程です。そのうちの7個は計算問題で配点が全体のおよそ4分の1にあたる26点分、 記述問題は4問で15点分あります。

出題形式は、用語記述、記号選択、数値計算、文章記述、作図となっており、 比較的基本的な重要語句を書かせる基本問題も比較的多く出題されているので、ここは確実に得点しておきたいところです。出来るだけ早い段階から、新研究の単元ごとのまとめに書かれている語句に関しては、重要語句から内容を説明出来るまで理解を深めて、似ている語句との線引きを明確にしておくべきです。

新潟県の記述問題に関しては、与えられた条件から実験・観察内容から科学的な視点で 考察して表現させる問題が高配点であるので、簡潔にまとめる訓練が求められます。ただ単に、実験・観察の結果を暗記するだけでは太刀打ち出来ません。実験・観察の【目的・結果・結果を確認するために利用している性質】この三つに着目して、一連の流れとその理由と共に明確に整理しておくべきです。記述問題のキーポイントは文章で捉えるのではなく、必要なキーワードで連想しながら捉えることです。

上位校では、基本的な問題での失点が命取りとなりますので、確実に得点を重ねて、 計算問題や記述問題で周りと差をつけたいところです。 実験・観察については、かなり踏み込んで聞いてくるので、日頃から細かい手順や注意事項に関しても 理由と共に確実に理解して整理・確認しておくことが大切になります。

<社会>

配点は地理で17点、15点、歴史で24点、9点、公民で20点、歴史と公民の融合で15点 中学3年間の内容から各分野約3割ずつの出題ですが、近年は分野をまたがる融合問題が出ているので、 新潟県では歴史の占める割合がやや多いように感じます。 記号選択問題と記述問題の出題比と配点比は7:3程ですが、 記述問題の配点は高いもので1問4点から6点と高いものまであるので、慎重な文章作成が必要となってきます。

配点の高い歴史に関しては早目に内容整理を始め、特に近現代史の日本と海外との流れについては時系列でイメージをつかむ必要があります。複雑で苦手とする受験生の多い単元は出題者目線でいうと、受験生の実力差を図るためにはもってこいの単元になります。重要語句の空欄補充や記号との組み合わせ問題が多く得点し易い反面、 記述問題では字数制限があるものもあるので、 必要なキーワードを含めてまとめ上げる高い表現力が求められています。ポイントは、文章でなくキーワードで連想して捉えることです。

記号選択問題と聞くと簡単な印象を抱くかもしれませんが、 一つ一つの選択肢の文章が長くて詳しく書いてあるので、 基本事項を正確に整理していないとなかなか得点することが出来ません。 特に、近現代の歴史においては、出てくる事柄が多く、同時に日本と海外の出来事を合わせて聞いたり、 年号別に並び替えさせる問題も頻出しているので、念入りに確認を取っておきたいところです。 またグラフや表といった資料をもとに考えさせて解かせる問題も必ず出題されるので、 知っている知識と合わせて正確に特徴を読み取れる力も求められます。

新潟県公立高校入試の各教科の対策

ここでは近年の新潟県の公立入試問題に向けた具体的な対策をお伝えしたいと思います。

<国語>

大問1で出題される新潟県の漢字の読み書きは20点と高配点なので、出来るだけ確実に得点したいところです。 ただ、漢字は短期間ですぐに身に付くものではありませんから、日頃の授業や問題演習する際に、 読めない漢字に読み仮名を付けたり、余白に大きく漢字を書き出しておくことを癖付けて下さい。 大問3の古典では、文章そのものは標準的なものなので、基本をしっかりとおさえた上で丁寧に読めば、 比較的内容は捉え易いと思います。 古典が難しく感じる点は、主語の省略があって誰の言った言葉なのかわかりにくいところにあります。 そこで先ずは、現代仮名遣いなどの基本事項をしっかりとおさえます。 そして次に、本文の「注」にある登場人物を確認し、自分で主語を補ったり、 口語の内容に「」を付けながら読み進める訓練を重ねておくと正確に内容を読み取り易くなると思います。

論説文などの現代文においては、読解は配点も高くて記述量も多いので、 内容を正確に把握することに集中して下さい。 出典や注を先に見て、何について書いてある文章なのか、予測します。 その後、本文を読み進めながら、第一段落に多くあるテーマに関するキーワードを丸でくくり、 筆者の考えや登場人物の心情がわかるところに、()を付けていきます。 こうして文章全体のテーマ、筆者の主張、その理由を捉え易くし、 設問から内容を探す際に探す、手間がかからないようにしておくことで、時間を効率的に使えます。文章を読み進めながら足跡を付けていくイメージです。 記述問題を答える際のコツは、問題文から何を聞かれているのか考え、 文末を先に決めることで、答えが出し易くなります。

学校の実力テストや模試の問題は勿論、新研究の問題演習をする際には以上のことを実践しながら、 本文の内容を正確に読み取ることに専念して取り組んでください。 本文を読み終えた後、本文を伏せた状態で、本文の内容について、 「テーマ」「筆者が一番主張したいこと・登場人物の心情の変化」「その理由」 がはっきりと答えられるのかで、内容を捉えられているのか確認することが出来ます。

<数学>

大問1と大問2までは、各単元の計算問題と関数、角度、確率、資料の整理などの標準的な問題が 中心となっているので、正確に答えを導き出せる計算力が必要となります。 ポイントは、日頃から計算の途中式を丁寧に書きながら、計算を解き進める過程の中で、 一度に二つ以上のことを行わないことです。

新潟県公立高校入試の作図は5点と高配点で毎年出題されているので、 作図の手順については繰り返し様々な問題で確認と演習を積んでおきたいところです。 大問3の証明問題は6点と高配点ですが、他の問題よりも多くの時間を必要として残り時間が少なくなることもあるので、 十分に注意をして、自分の中で問題を解く優先順位を事前に決めておくといいかもしれません。 大問4以降は問題文が長くて一見すると難しく感じるかもしれませんが、 文章題は長くて気が滅入りそうな時こそ、他の受験生と差をつけるチャンスだと考えて下さい。問題文中にはとても多くのヒントが隠されているので、そこを面倒臭がらずに丁寧に拾っていくと、必ず問題を解くことが出来ます。

実は文章が長いということは、条件整理は大変でもその中にヒントがたくさん溢れているということです。 数や単位ごとに丸などの印を付けながら読み進め、場合によっては線分図や表にまとめて全体像を整理します。 テストだけでなく、日頃から文章題を解く際には実践しておくと効果的です。 大問4以降の小問の中でも(1)は比較的基本的な問題が多いので、 新研究や教科書の基本内容を確実に理解しておさえ、必ず得点することを目指します。 新研究の基本内容を理解し、基本問題から標準問題へと順にステップアップしながら演習を進めていきますが、 どうして間違えたのか、次は何に気を付ければ正解を出せるのか、ここを明確にして書き込みながら丸付けをし、 再度解き直すことで完成度を高めていけます。

<英語>

新潟県ではリスニングの配点が32点と大問4つの中で最も高配点になっているので、 是非とも得点を積み重ねたい問題の一つです。 対策としては、授業中に聞くネイティブの発音を教科書の本文と照らし合わせながら聞くことに集中したり、 リスニングのCDを使って聞き取りと音読を繰り返すことがとても有効です。 教科書の音読については、目には見えない力ですが、長文読解をする際にもポイントとなってくるので、 是非とも実践することをお勧めします。 また、試験で押さえてほしい点は3つ。

1,絵や選択肢を先に見て、質問内容を想像し、事前に書き込みをしておくこと。

2,1回目の放送で「5W1H」(いつ・どこで・誰が・何を・何故・どのように)と数を必ずメモする。
3,2回目は質問の後の疑問詞に注意して、答えを探しながら聴く。

大問2の「対話文」については、登場人物が2~3人程度で比較的内容を掴み易くなっているので、 登場人物の考えや意見に対して、相手がどう感じているのか、どう考えが変化したのかに注意しながら読み進めます。 わからない単語や表現があった時は、相手の意見に対して肯定的なのか、 否定的なのかだけでも意識していくと全体の内容は掴むことが出来ます。 設問内容は英語の文法や表現さえきちんと理解していれば、答えられるものが多いので、 教科書の基本文や新研究の単元ごとの基本文を和文英訳出来るまで書き取りをしていくと、 重要な表現や文法も同時に確認することが出来るので、とても効果的です。 これは英作文の対策としても役に立ちますので、定着率も高い勉強法としてお勧めです。

大問4の単語数が多い長文読解では、いきなり問題文や英文を読むのではなく、 前文や語群の中に目を通して、何について書いてあるのか、どんなことを思ったり感じたりするのか、 ある程度イメージしてから読む。 自分の考えや感情を表す単語(特に不規則変化の動詞)にはチェックをつけながら、 途中でわからない単語が出てきても、飛ばして大まかな意味をつかむこと。 また新潟県では、日本語で具体的に長文で説明させる設問が必ず出題されるので、 内容をしっかりと掴むのに加えて、主語や目的語が正確に書かれているのか意識しながら、 日本語で書く訓練も重ねていきたいところです。 これを学校の実力テストや模試の問題、新研究の長文読解問題で、実践してみて下さい。 繰り返し読み進めることで、英語のリズムで内容を捉え易くなると思います。

<理科>

新潟県では、計算問題の配点は全体のおよそ4分の1にあたる26点分出るので、 しっかりと対策を取る必要があります。 そのためには、計算を求める際に使う公式を丸暗記するだけでは使いこなせません。 その公式が一体何を表しているものなのか、深く理解した上で、演習を重ねていきます。 ポイントは、単位から公式を導き出し、何を表しているものなのか、 口頭で簡潔に説明出来るまで理解を深めることです。 この際に、公式の表すグラフもセットにするとよりイメージし易くなります。 また、比や割合の概念も正確に理解して、使いこなせる必要があります。 比較的基本的な重要語句を書かせる基本問題も比較的多く出題されているので、 新研究や教科書の基本事項は確実に理解しておきたいところです。

教科書や新研究の重要語句について、 「~とは〇〇〇」と簡潔にキーワードを使って答えられるように内容を理解することから始めます。 その際、特に似通った事柄については特に注意深く違いを明確にしていきます。 基本の重要語句に関しては、新研究の最後の方にある「ファイナルチェック」で 正確に答えられるのかどうかを確認し、その後、解答の語句から内容について、 簡潔にキーワードを使って答えられるのかで理解度を把握することが出来ます。

単元を通して、大きく簡潔に木の幹のように捉えた上で、 例えば、植物はどうやってエネルギーを作り出して活動しているのか? エネルギーを作る際には、燃料として栄養、酸素を使う。 その栄養と酸素はどうやって植物内に取り入れるのか。 取り入れた後、何が必要なところまで運ぶのか。 運ぶためにはどのような形にするのか。 など、枝葉を付けて引き出せるようなイメージが大事です。

実験・観察については、目的・結果・利用した性質、この3つを明確に理解して覚えます。 新潟県が求める記述問題の対策としては、学校の授業で行う実験・観察の際に、 細かい手順や注意事項にやその理由を意識して捉えていき、 考察を自分の言葉で明確に書き上げることを意識して取り組むと、着実に記述力が磨かれていきます。

<社会>

新潟県では記号選択問題が比較的多く出題されていますが、 一つ一つの選択肢の文章が長くて詳しく書いてあるので、 内容を正確に読み取って、違いを明確に理解していく必要があります。 特に時代や内容が似通っているものについては、多くの受験生が間違いをし易いので、 よく出題されるので、特に注意深く理解・整理しておく必要があります。

また必ず得点しておきたい重要語句の空欄補充問題に対しては、 教科書や新研究の中にある重要語句から「~とは〇〇〇」と 簡潔にキーワードを使って答えられるように内容を理解することから始めます。 その際、特に似通った事柄については特に注意深く違いを明確にしていきます。 基本の重要語句に関しては、新研究の最後の方にある「ファイナルチェック」で 正確に答えられるのかどうかを確認し、その後、解答の語句から内容について、 簡潔にキーワードを使って答えられるのかで理解度を把握していきます。

また記述対策について、指定文字数に合わせて必要な語句を含めて簡潔にまとる力が必要となります。 そのためには、地図やグラフ・図などの資料から読み取れる特徴や背景にある 理由→出来事の内容→その結果・効果を意識して整理・理解することが最も大切になります。 その上で、重要語句と理由も合わせて整理・理解していくと、勉強当初は大変かもしれませんが、 内容の理解が深くなるので、記述対策だけでなく、長期の記憶にも大変役立ちます。

地理では、覚えた語句の内容について、グラフや表などの資料の特徴と合わせて、 整理・理解することが出来るようにします。 歴史では、時代毎の中心人物や出来事を鮮明にイメージ出来るまで年表と資料集などを読み込み整理し、 時系列に沿って頭の中から引き出せることを目指します。 特に内容が大きく変化するところは出題され易いところなので、 その理由も含めて答えられるまで理解を深めていきます。 公民では、教科書に出てくる図や資料の表している内容を確実におさえて、 自分の言葉で書き出せるようにします。

最後に

新潟県新潟市を中心に、長年にわたって家庭教師の仕事を通じ、 これまでに数多くの中学3年生と出会い、高校進学へと送り出してきました。 人生の中で受験を経験するのはこの高校入試が初めての子も多く、 漠然と難しくて大変そうな印象を持っている子もいるかと思います。 しかし、どんなに上位の高校でも満点を取る必要はありません。

ただ一つ確かなのは、限られた時間内に周囲よりもいかに多く得点を積み重ねていけるのかの勝負です。 裏を返せば、得点出来なくてもいい問題があるということです。 そこを問題全体の中から選別し、優先順位を付けて新研究を中心に学習して、得点を積み上げる。 力を入れるところと抜くところ、このメリハリがとても大切です。 そのために、上記した内容がこれから受験を迎えようとしている新潟県の中学3年生の不安を 少しでも取り除く手助けとなり、受験を成功させてくれることを強く願っています。